
2017年01月17日
【考察】讃岐のうどん屋にはなぜに「おでん」があるのか?
先日、とあるうどん屋さんに立ち寄った時に、
テーブルの上に
『香川県ではうどん屋にはおでんが必ずある』
ことについてのコラムがありました。

で、野菜ソムリエなりに
讃岐うどんとおでんの関係性
を考えてみたいと思います。
(多分、調べたら最初におでんをおいたのは○○製麺所、というのが出てくるかもしれませんが)
そもそも、香川県には、おでん屋が少ない、全国稀に見る圏だと思います。
統計は見たことありませんが、
僕も20年香川県に住んで、
おでん屋に遭遇したのは1回のみ。
しかし、地元の、ラーメン屋さんでも、うどん屋さんでも、
決まっておでんが置かれています。
(県外資本のお店にでは見当たらないこともあります)
では、なぜ、おでん屋さんが一緒になっているのでしょうか?
現在の情報を元にすると
「うどんでは栄養が偏るので、おでんで補完した」
という考えが出てきますが、
これは極めて昨今の事情ですし、
そもそも、商売を考える上で、(少なくとも、うどん+おでんが完成された当時)
「美味しさ」は優先しても「栄養価」を優先して考えることはないと思います。
(栄養価はあくまでも後からついてくるものですからね)
やはり、お店の経営の観点が必要であると思います。
特に、商売には厳しい讃岐民族、
それは並大抵ではない検討の結果
うどん+おでん
のスタイルが成立したと考えられます。
(仮説1)出汁が余るから
うどんで需要な要素は麺とともに、出汁があります。
完成された透明度の高い黄金のうどん出汁ですが、
使い切れず余ったうどん出汁を捨てずに有効活用する手段として。
(仮説2)客単価向上のため
1杯300円のうどんでは、客単価はしれています。
そこで、その客単価をアップさせるための手段として、
事前の仕込みが可能で、
ピーク時にはそこまで手間がかからず、
しかも、セルフ方式で勝負できるおでんが選択された。
讃岐うどん屋さんのおでんは、コンビニのものよりも単価は高いですが、
具もおっきいので、お得感もありますしね。
(仮説3)そもそも、おでんは讃岐民族に愛されてきた料理であった
おでんは、料理の片手間で作ることができ、
作り置きが効き、
美味しいし、
温まるし、
材料も、大根や、スジ肉、練り物など、比較的安価な材料で、作ることができる、郷土料理であった。
また、中に入っている練り物(さつま揚げ)は、高松市は全国2位の消費量がありますし、そもそも、香川県は人口に比べて、魚介類の水揚げが多く、江戸時代から練り物文化が発達してましたからね。
結論は出ませんが、
なんてことを考えていくと楽しいですね^^