
2011年01月25日
カンヌ?人参
先日、中央卸売市場の業者の方から問い合わせがありました。
「カンヌ人参ってしとるか?」
「????カンヌ???」

「カンヌかカンノかそんな感じや。地の人参みたいや、ほな頼んだぞ!」
困ったので、
地の野菜
と言うことを頼りに
香川県で伝統野菜と言えばこの人と言われる方に問い合わせをしました。
・・・・っと、あっという間に答えに辿り付きました。
要は
観音人参
のことだったようです。
いわゆる金時人参です。
金時人参は、香川県が全国1位の生産量を誇る人参ですが、
伝統野菜と言うことで、
品質が一定していないことが問題だったようです。
そこで、香川県西讃普及センターなどが中心となって、
金時人参の優良品種選抜を行って、
赤味が濃い品種を選抜した
これが
観音人参
だったわけですね。
後からいろいろ調べると、
最近新聞なんかにも載っていたようですね。
私まだまだ甘いです・・・・
2011年01月25日
香川に伝統野菜は現存するのか?
香川県は、古来より(と言ってもそんなに昔ではないですが)
東京大阪など大消費地の食料庫として、
野菜果物を供給してきました。
(ここからは仮説ですが)
大都市に食糧を供給するためには、
その地域の、ニーズと言いますか、嗜好と言いますか、売れ筋に
商品をあわさなくてはなりません。
と言うことは、土着の品種・品目と言うよりは
一般的な、主流な、先進的な
品種・品目を栽培していくようになります。
となると、伝統的な品種というものは
自ずと淘汰されていきます。
また、香川県のように、
平野部が海に面して集中しており
意外と秘境と呼ばれる地域が都市部から近く情報が早く伝わるので
なおさらです。
古来より、中央との関係も強かったですしね。
「日本地域野菜大全」という、都道府県毎の地域野菜をまとめた書物があるのですが、それを見ても、香川県の伝統野菜の量は実に少ないことが分かります。
「農業技術体系」という農業の辞典のような本があるのですが、この本の「カブ」の項目を見ると、
「屋島カブ」なる品種があると書かれているのですが、いろいろ話を聞いていると、
この屋島カブも、もう失われた品種であるように感じています。
では、香川県には土着の伝統野菜というものは
一部を除いてもう存在しないのでしょうか?
今回、塩江町炭谷地区に行ったおりに
このようなコマツナが栽培されていました。

香川県でも雪が降る地域で栽培されていることもあろうかと思いますが、
普通のコマツナと比べて背が低く
上ではなく地を這うように横にの伸びています。
また味も、茎が太く、濃いカブの味がします。
こちらの品種は、園主さんが、ずっと自家採取されているものだそうです。
で、
「香川に伝統野菜は現存するのか?」
ですが・・
これは、その時代にどのような情報が必要であったか?
と言うことと密接に関わってきます。
これからは、ストーリーが大切ですので、
主力品種ではなく
(主力品種は主力品種で置いておいて)
地域で脈々と作られている品種に目を向けると
実はまだまだ、いろいろな品種が眠っていると推察できます。
まあ、香川の伝統野菜と言えば、有名どころで
■さぬきシロウリ
■さぬき長莢(そらまめ)
■さぬき本鷹
などがありますし
マイナーなところですと
■太田大根(高松市太田地区)
なんかもあります。
2011年01月25日
炭谷ゴボウ(1)
皆様、炭谷ゴボウをご存じですか?
高松市塩江町の奥地で脈々と栽培され続けている、幻のゴボウです。
しかし、生産者が高齢であることと、
余りにも厳しい条件で栽培されいるので、
もう、その伝統の炎が消えかかっています。
今回故有って、
炭谷ゴボウ保存プロジェクトに携わる事になりました。
とりあえずレシピです。
まず、素材の味がどんなものかをしるために、

グリルで焼いてみました。
甘くて柔らかくて香り高いとてもおいしいゴボウです。

今回ちょっと調理方法を失敗したのですが、
お薦めとしては、
(1)洗って皮をむく。土が完全に落とせたと思ったら皮付きで良いです。
(2)10〜20cm位の長さに切って、グリルに入れること10分くらい
(3)焼き上がったら、細く切って塩だけでいただきましょう。
もう最高です。
炭谷ゴボウはとりあえずデカイです。
どれくらいでかいと言えば、
これくらい。
太くて短めです。
切ってみると、上の方は少し空洞になっています。
春から今まで、土の中でじっくり生長してきた証ですね。