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2013年08月24日

市場トリビア~ん R 第3話~the return of三豊茄子

市場トリビア~ん R
第3話~the return of三豊茄子

質問:三豊茄子を食べたことはありますか?
市場トリビア~ん R  第3話~the return of三豊茄子
大阪の「なにわ野菜」,石川の「加賀野菜」,京都の「京野菜」・・・
地域の名前を冠した野菜のカテゴリーはいろいろあるのですが,こんなに繊細で多様性のある食卓を有する香川県に「讃岐野菜」というカテゴリーは存在しません。

香川県は五反百姓といわれるほど農家1軒あたりの栽培面積が狭く,「狭い面積の中でいかに収益をあげるか?」というのが農業の至上命題でした。
特に,戦後・高度経済成長時には,京浜・京阪神の食糧供給基地となり,全国に向けての野菜生産が行われてきました。
大阪万博時のレタス御殿なんかは有名ですよね。

で,その経済の波に飲まれてしまったのが「いわゆる地場野菜」です。
美味しくても収益性や流通性が悪く,また地域性が強すぎては全国では評価されない品種は淘汰されていったのだという推察ができます。
「讃岐長莢(ソラマメ)」,「讃岐高菜(マンバ)」,「屋島カブ(カブ)」などいろいろな品種はあったようですが,既に文献上にしか存在せず,種子すら残っていないものもあります。
(もし現存したら,ぜひ香川県農業試験場へ連絡を)

また,現存している品種でも,「讃岐白ウリ」,「太田大根」などなど極わずかなのです。

一方で,復活・作付け拡大した品目もあります。
それが「三豊ナス」と「讃岐本鷹」(たかのつめ)です。

「三豊ナス」
は「皮が傷つきやすい」ということ(伝聞)で,ほんの数年前までは高松にはほとんど流通しておりませんでした。
「三豊ナス」という名前と,「西讃で栽培されているという」話は聞き及んでいたのですが,高松では本当に幻の品種だったのですね。
それが,生産者,市場の卸売業者,それを取り扱う流通・販売業者,飲食関係者の皆様の尽力で,高松市内でも普通に手に入れられるようになったのです。

このような,地域性の高い品種の復活は
生産【作る】だけでなく,流通【売る】,消費【使う】と全ての立場の人々が協力
し始めて成し遂げられるものではないでしょうか?

幻の品種だった「三豊ナス」も,最近では県内のスーパーで簡単に手に入れられるように,そして安価になってまいりました。
一般的なナスより【大きく】【身がつまり】【ハート型で可愛い】
「三豊ナス」
をこの秋はぜひぜひ噛み締めてください。



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Posted by ゆうみんのいい奈良漬け at 09:00│Comments(0)市場トリビア〜ん
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