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2013年08月14日

★帰ってきた 市場トリビア~ん ~第1回 一合まいた

★帰ってきた 市場トリビア~ん
~第1回 一合まいた

冬から夏にかけて連載をさせていただきました「市場トリビア~ん」。
夏から冬にかけては「帰ってきた 市場トリビア~ん」として連載をさせていただきます。

8月14日は「高松まつり」総踊りが開催されています。
総踊りで使われる曲は香川に伝わる盆踊り唄「一合まいた」です。

質問:「一合まいた」を現代語に訳して解釈すると?
ハアー 一合蒔いた 籾の種 その枡あり高は コリャセ
 一石一斗 一升一合と一勺 サーヨオホイ ヨオホイ ヨオイヤセ


★帰ってきた 市場トリビア~ん ~第1回 一合まいた

解説:
「籾を一合まいたら、一石一斗 一升一合一勺の実りがあって欲しい。」

実際、1粒の籾をまくと、約1000粒の実りがあるとされております。
この観点から「一合まいた」の歌詞を分析しますと
【1合が⇒1,111.1合(倍)になる】
ということであながち外れた数字ではないということが分かります。
(現代の農業革命により米の収量は爆発的に増えたので、この歌詞ができた当時は、農家の希望的な部分が多いようにも思えます)

讃岐の食文化を考える上で「稲作がどのような位置をしめているか」ということがとても重要ですので、記念すべき第1回は「一合まいた」から讃岐の食文化を考えてみましょう。


昔より「讃岐は五反百姓」といわれるように、農家1軒あたりの耕作面積が狭い戦前は小作といわれ地主より水田を借りて耕作していました。
需要の供給のバランスから、農地を必要とする耕作者が多いということは、貸手市場(つまり、小作料が高い)になります。
「一合まいた」には、高い小作料、日照り・水不足に悩まされながら、狭い面積から少しでもたくさんの米を収穫しようという讃岐の人の気合を感じざるをえません。

一方で、手元に残る米が少ないということは、それ以外の作物で胃袋を満たさなくてはなりません。
そこで利用された食品が、瀬戸内海の小魚、麦、豆、野菜類なのです。
現在の讃岐に残る多様で繊細な食文化は、古来の讃岐の人々の生活の知恵の結集なのでしょうね。
年に一度のお祭りの日に、「一合まいた」を聞きながら、讃岐の米作・食の歴史に想いをはせていただけるとありがたいです。


*「一合まいた(さぬき踊り)」は、ふるさとの盆踊り唄「一合まいた」をベース
に昭和10年高松商工会議所の依頼で詩人・河西新太郎氏が補作をした。歌詞は讃岐
の豊作を祝う内容で、採譜は大川かずゆき氏、振り付けは島田雅行氏。(県政the
かがわ 2010年8月号)
*写真は高松市観光交流課HPよりダウンロード


タグ :一合まいた

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Posted by ゆうみんのいい奈良漬け at 01:09│Comments(0)市場トリビア〜ん
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