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Posted by あしたさぬき.JP at

2011年05月14日

放射性物質の生鮮食料品等に対する影響に関する研修会







「放射性物質の生鮮食料品等に対する影響に関する研修会」
が高松市中央卸売市場にて開催されました。

ネットで調べられる範囲で,市場としてこのような取組をしているのは,
もしかしたら,東京に続き高松が2番目では無いかとも思われます。

内容としては下記の通りです。
★放射性物質に関する基礎知識について
講師:香川大学副学長   田島茂行 氏
★放射線と食品の安全性について
講師:香川大学農学部教授 川村 理 氏


田島副学長からは
放射性物質とは何なのかについて
・報道でよく聴く,「ベクレル」「シーベルト」とはどういう単位なのか?
・放射線は特別なものではなく,日常にも普通にあふれている。
基礎的なお話をいただきました。
特に,宇宙からだけでなく,大地から,食べ物から日常的に浴びているという,見
落としがちな情報を分かりやすくお伝えいただきました。

また,香川県は全国でも2番目に自然放射線が多い地域だったことも驚きですね。


川村教授からは
リスク評価という視点から,放射線を浴びた食品の安全性はどうなのか?とい
う,私たち生活者が一番気になる部分のお話をいただきました。
内容的には,野菜ソムリエの講座の中にも出てくる
・リスク評価の基本的な考え方
・ADIとは何なのか?
をお話され,

放射線だけでなく,日常に潜むリスク要因と,放射線のリスクを比較されていまし
た。
例えば,放射線量で
(1)胎児に影響が出るといわれる200mシーベルトは塩分の取りすぎや運動不足と
同じ程度の発ガンのリスクがある
(2)人体に影響が出る(倦怠感・疲労感)2mシーベルトは,習慣的喫煙と同じ
発ガンリスクがある

等,実に明確に事例を提示されました。

また,一般的に出荷規制のかかる2000ベクレルのホウレンソウはどれくらい食
べると人体に影響が出るのかなど,非常に系統立てて説明いただき,

最後に,厳しい規制は生産者の不利益だけでなく,生活者の不利益にもつながると
いうリスク,
また,ゼロリスク(100%安全な食物)はありえないので,しっかりと知識を
持って,理性的に対応しましょうとおっしゃられました。



報道機関が10社も来られるなど,とても注目を浴びた行事ですが,
募金,物資,購入・・・被災地から遠く離れた四国において
被災地を支援する方法はいろいろあるかと思います。
今回の研修会は,市場という,生鮮食料品等流通の中核拠点において,
生鮮食料品等の安全性を正しく広め,消費拡大を促し,
これを通じて被災地を支援するという,
まさに,市場の持つ「災害対応機能」を発揮した行事ではなかったのかなと感じて
おります。

  


Posted by ゆうみんのいい奈良漬け at 12:52Comments(0)